プレパ団長です。
第1回定期演奏会に使用しましたチューブラーベルもどきの楽器作成記録その3です。
今回は管の加工準備(設計)です。急に色んな人を置いてけぼりにする内容になります。申し訳ありません。
※計算等は団員のYさんがメインでやってくれました。
前回購入したメッキパイプ(1m)の端っこに穴をあけて実際に叩いてみます。
すると、概ねE♭の音がなっているようです。
録音してスペクトル解析のソフトにかけて確認します。
結果、631.9 Hzの音が一番なっているようでした。
こんな感じのソフト(画像はイメージです)
今後の作戦としては、
1. 1mで出た音を基準にEの音が出るように管長を計算(1mからちょっと切れば出来るはず)
2. 1.で作った管が正しくEの音がなれば成功
3. Eの管に成功したら他の音も計算で導き出し、必要な音をそろえる
といった感じで進めます。
なお、1.(Eの音が鳴る鉄パイプの長さ)の計算式は以下になります。
このままでは意味が分からないと思いますので解説します。
【ざっくり解説】
442HzをAの音とすると1オクターブ上の音は884HzのAになります。
平均律で調律しますので、1オクターブに12半音、2倍の間を12等分します。
631.9Hzよりちょっと高いEの音は442HzのAより7半音分高くなりますので、
Eの周波数は下記で求められます。
これを長さに変換するため、比率からE管の長さを
としたいところですが、
「金属管の基準周波数は、管長の2乗に反比例する」という特性がありまして、結果E管の長さは、
となり、一番最初の式に戻ります。
以上、駆け足での解説でした。
学生時代に数学を習って、いったい人生のどこに使うのか?と疑問に思った方も多いでしょう。
ご安心ください。チューブラーベルを作成するのに必要になるのです!
さて、実際に、1000mmの鉄パイプをホームセンターで976.8mmにカットしてもらい、叩いてみたところ見事にEの音が鳴り、成功!
全ての音をこの方式で切りそろえて終了!
……とは、なりませんでした。
続きます。