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プレパ楽器作成記録 チューブラーベルその5

プレパ団長です。

第1回定期演奏会に使用しましたチューブラーベルもどきの楽器作成記録その5です。今回は管の加工準備(設計)最終編です。

 

前回ようやく正しそうな計算根拠が出来ました。

で、実際に計算を適用し、新たな管を作成します。

・1378mm C5 (525.6Hz(仮想周波数), 1051.2Hz(F4))

・1948mm C4 (262.8Hz(仮想周波数), 525,6Hz(F4))

 

前回の調査により基準の長さと音が変わりました。

管長 1,552mm

周波数 414.2Hz 

 

なお基準の長さが変わったので計算式が変わります。

例によって近所のホームセンターで鉄パイプをカットしてもらい(そろそろ疑問に思われてそう)、

叩いてみたところ、どうもちょっと音程感が悪くなりました。

 

実際に計測してみると、

・1378mmの管は 1060Hz(F4) 。10~20 cent 高い。

・1948mmの管は 538Hz (F4) 。これはまあまあ高い

 

どうやら基準の管より遠くなると誤差が出るようで、

周波数が低くなるほど、想定よりも高い音が鳴る傾向がありそう、というのが見えてきました。

 

そこで、

実際に録音された音と本来鳴るべき音の差分から長さの差分を出したところ

1948mmの管での差分はおよそ159mmになりました。(※)

管長の差が、1378mmの管で0%, 1950mmの管で100%となるよう按分して、誤差の修正値として仮定しました。

 

※実際にはこの時の計算に誤りがあり、本来の値からは若干ずれてしまいました。最終的には誤差レベルと思われます。たぶん。きっと。

 

 

1378mmの管が少し高めなので、442Hzより高めのチューニングとなります。

チューブラーベルの役割として、少し浮いたぐらいで問題ないだろうということでこの方針で決定しました。

 

しかし、Cに必要な管長は1972mmとなり、今度は「長すぎて物理的に吊るせない」という問題がでました。

仕方ないので、もうピッチ高くてもいいやということで、C4の管は1948mmのままいくことにしました。

これまで頑張って計算した割には雑になってきております。

 

さらに、以前の仮説

 

今回使用した管において、ある程度(1m付近)より短くなると、よく聞こえる倍音の構成が変わる。

短いとF2,F3の音がよく聞こえ、逆にF4,F5,F6の音が聞こえづらくなる。

 

をひっくり返すことが出来ず、必要な音の中で1mに近い管に関しては、あえてF2,F3のチューニングを採用しました。

 

ついに、これにて管長の設計が完了です。

次回組み立てます。